医療現場に欠かせないアイテムのひとつであるカテーテル。今回は、そんなカテーテルについて、そしてカテーテルで使われている針の種類や仕組みについて詳しく紹介します。
■カテーテルとは?
よく治療方法として耳にするカテーテル。カテーテルとは、体内に挿入する細長く柔らかい管のことを指しています。管を体内に入れ、圧力を測定したり酸素の量を測ったりと検査に使われる他、薬剤を注入したりバルーンで拡張をしたりと、管を通した治療も行われています。
これまではカテーテルを利用した検査が多かったものの、外科手術をせずに処置ができることから、最近では治療の分野が世界的に発展。外科手術のような大きな傷や痛みが残らず、入院日数や経費を軽減できると、技術開発が進んでいる分野だといえます。
■カテーテルの針とは?
体内に挿入する管のことをカテーテルと言い、カテーテルは、末梢静脈カテーテルと中心静脈カテーテルの2つに大きく分けられます。
点滴や静脈注射のために静脈に挿入するプラスチック製のカテーテルのことを指しているのが、末梢静脈留置針(末梢静脈留置カテーテル)。
抗がん剤治療の中で投与する際に広く使われている末梢静脈留置カテーテルは、プラスチック製のカテーテルの中に金属針が入っているのが特徴。静脈内に挿入できたらカテーテルを残して金属針を抜くという仕組みになっています。
中心静脈カテーテルは、英語ではcentral venous catheterと言い、その中でも短期留置用と長期留置用に分類されています。
■カテーテルの針の種類
では、カテーテルで使われている針の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
注射針の太さは、G(ゲージ)という単位で表すのが特徴。ゲージの値が大きければ大きいほど、注射針は細いということです。
医療現場で主に使われているのが、16G(外径1.6mm)〜27G(外径0.4mm)の注射針。検査用の採血には21G〜22G程度、輸血投与用には18G〜20G程度、筋肉注射は21G〜23G程度、ワクチン等の皮下注射は26G程度の太さの注射針を用いていることが多いといえます。
歯科医で麻酔などに用いられる際は、27G〜33G程度、インスリン注射には31G〜33G程度の注射針が主流。針の太さによって使用される場面が異なっているため、現場での取り違えはご法度。そのため、国際規格によって針元やパッケージが色分けされています。
■カテーテルに使えるステンレスチューブなら手島精管
医療用に使われるカテーテルは繊細な作りでなくてはなりません。群馬県館林市を本拠地にする手島精管は、お客さまからの細かなニーズに応え、品質を追求してきた結果、7000種類以上もの注射用ステンレスチューブを世に送り出してきました。
手島精管が主に手がけているのは、ステンレスチューブの中でも注射針などに使われる「メディカルステンレスチューブ」。高品質が求められるステンレスチューブの長くて複雑な工程を、分業化・IT化によって仕組み化することで、優れた技術と高い品質を保ちながらお客さまの元へお届けしています。
弊社が作る注射針用ステンレスチューブの外径中心は、最少のもので0.127mm。医療のために必要不可欠な部品の生産を担っているのが特徴です。