2023.07.06

メソッド

ステンレスチューブとは? メリット・デメリットやステンレスの種類を紹介

精密機器から食器、医療機器まで幅広く使われている「ステンレスチューブ」。では、ステンレスチューブとは一体どのようなもので、どういった特徴がある部品なのでしょうか。

今回は、ステンレスチューブについて、詳しくご紹介します。

■ステンレスチューブとは?

ステンレスチューブとは、その名の通りステンレス製のチューブのことを指し、精密機器・分析機器・電子機器・光学機器・医療機器など幅広い用途で使われていることが特徴です。

平たいステンレスの板を丸めて溶接し、パイプ状にしたものを主にステンレスチューブと呼びます。肉厚寸法はさまざまで、使用する機器によって太さや大きさ、長さが異なります。

ステンレスは鉄(Fe)を主成分(50%以上)とし、クロム(Cr)を10.5%以上含むさびにくい合金で、SUSと表記されることもあり、英語表記は「Stainless steel」。さびない、さびにくい(=Stainless)が語源となっています。

鉄にクロムを添加していくと段々とさびにくくなるという特徴があり、「10.5%以上」のクロムを含むことでステンレス鋼となります。耐熱性、加工性など優れた特性の他、ステンレスは100%リサイクル可能な材料という面でも、評価の高い材料といえるでしょう。

■ステンレスの種類

また、ステンレスと一口に言っても種類が存在します。

1つ目が「マルテンサイト系」。カーボンを0.1〜0.4%、クロムを12〜18%を含んでいるステンレス鋼のことを指し、硬度が高いことが大きな特徴です。SUS410、SUS403、SUS630がマルテンサイト系に当てはまります。

2つ目が「オーステナイト系」。カーボン0.15%以下、クロム16~20%、ニッケル8%以上を含み、耐食性、耐熱性が高いことから、幅広い製品に使われています。SUS303、SUS304、SUS316はオーステナイト系に該当します。

そして3つ目が「フェライト系」。ニッケルを含んでいなく、硫黄を含むガスに対して腐食しにくいことが特徴です。材料の価格が安いため、家庭用品など身近なところで使われることが多いといえます。SUS430がフェライト系に当てはまります。

■ステンレスチューブのメリット

ではステンレスを使用したステンレスチューブには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

▼錆びにくい

名前の語源にもなっているように、ステンレスの最大のメリットは錆びにくいところといえるでしょう。その特徴から機械部品の材料として多く使われています。さびにくいため、どんな環境でも使いやすいといえるでしょう。

▼強度が高い

ステンレスは強度が高いというメリットがあるため、かなりの薄さに加工しても部品として成り立ちます。特に、細かな加工が求められる精密機器などで使用するステンレスチューブにおいては、ステンレスを使うことでそれがかなうでしょう。

▼汚れ・熱に強い

ステンレスという素材は、汚れや熱に強いという特徴もあります。熱への強さに関しては、500℃までは引っ張り強度が落ちないことも大きなメリットです。

■ステンレスチューブのデメリット

反対に、ステンレスチューブのデメリットはどのような部分なのでしょうか。

▼絶対にさびないわけではない

ステンレスチューブに使われているステンレスは一般的な鋼と比較して耐食性に優れている材料ですが、ゴールドやプラチナのように絶対にさびないわけではありません。

しかしながら、適切な使用方法や手入れ方法で管理することで、優れた耐食性を保ちながら使用することができるでしょう。正しい使い方を身につけておくのがベストです。

■ステンレスチューブなら手島精管

群馬県館林市を本拠地にする手島精管は、お客さまからの細かなニーズに応え、品質を追求してきた結果、7000種類以上もの注射用ステンレスチューブを世に送り出してきました。

手島精管が主に手がけているのは、ステンレスチューブの中でも注射針などに使われる「メディカルステンレスチューブ」。他、シャープペンのペン先、各種工業用パーツに使用されるステンレスチューブも制作。

高品質が求められるステンレスチューブの長くて複雑な工程を、分業化・IT化によって仕組み化することで、優れた技術と高い品質を保ちながらお客さまの元へお届けしています。

弊社が作る注射針用ステンレスチューブの外径中心は、最少のもので0.127mm。医療のために必要不可欠な部品の生産を担っているのが特徴です。

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